企業がはじめてホームページを開設するときの手順

最近では、多くの中小企業も自社のホームページを持つようになりました。

総務省の調査によりますと2005年時点ですでに85.6%の企業がホームページを開設しているようです( 総務省

中小企業庁はもう少し細かい統計を発表しています。2012年時点で小規模事業者の46.3%、中規模事業者の80.4%、大規模事業者の95.6%がホームページを開設しているとのことです( 中小企業庁

では、企業がはじめてホームページを開設するとき、どんな流れで準備すれば良いのでしょうか。

 

 

ホームページの目的をはっきりさせる

まずはじめに、ホームページの目的をはっきりさせることが重要です。どうしてホームページを開設するのでしょうか。

  • とりあえず、名刺代わりにホームページを持ちたい。
  • ホームページを採用に役立てたい。
  • ホームページでとにかく集客したい。
  • ECサイトで物を売りたい。
  • 会員向けのサイトを作成したい。
  • 自社製品やイベントの情報を定期的な配信したい。

これら以外にも目的はあるかもしれません。いずれにしても、どんな目的でホームページを持ちたいのかはっきりさせましょう。なぜなら、目的によってどの程度の費用をかけるのか、あるいはどんな制作会社に依頼するのかなどが関係してくるからです。

 

 

デザインやコンテンツを作る

ホームページの全体像を決める必要があります。どんなページが必要でしょうか。企業であれば以下に挙げるようなページが必要かもしれません。

  • トップページ
  • 会社案内
  • 商品やサービスの紹介
  • お客様の声
  • よくある質問
  • お問合せフォーム
  • ブログ

どんなページをどんな構造で配置するのかを決めましょう。

たとえば、トップページの下に「会社案内」ページがある場合、さらにその下に「代表者の挨拶」、「沿革」、「会社概要」、「経営方針」といったページを配置する場合があるかもしれません。そういったサイト構造を決める必要があります。

次に、それらのページに掲載する画像やテキストを準備しましょう。このとき、自社の強みを徹底的に考えてみることはとても重要です。自社の強みを知ることは意外と難しいことです。しかしながら、他社とは違う、自分の会社の強みをホームページで打ち出すインパクトは絶大です。どこにでもありそうなキャッチコピーを並べてもなかなか会社のアピールには繋がりにくいものです。

用いる画像についても、インターネット上にあるものを使うことも可能です。無料でも商用利用できるものがありますし、有料であればかなり高品質なものがたくさんあります。しかし、自社をアピールするための画像に関しては、自社の商品やオフィスの様子、従業員や代表者の写真はとても有効です。やはり訴える力は大きなものがあります。

さて、問題となるのはデザインです。これは、ホームページ制作会社にお任せするか、テンプレートを使うことをお勧めします。

ここまででデザイン設計ができたなら、あとはコーディングを行なう(HTMLファイルを作成する)ことになります。WordPressなどCMSと呼ばれるツールを使うなら、コーディングをほとんどすることなくホームページを作ることができます。いずれにしても、多くの企業はこの作業はホームページ制作会社に依頼することになると思います。

 

 

独自ドメインの取得

ドメインは、インターネット上の住所と言われています。ヤフーのURL「https://www.yahoo.co.jp/」の場合、「yahoo.co.jp」がドメインです。ピリオドが区切られた各部には意味があります。

たとえば、このブログのドメインは、「coeure.co.jp」です。このドメインを分割すると以下のような意味になります。

 

 

さて、ドメインは、レンタルサーバー会社などが所有するドメインの一部(サブドメイン)を無料でお借りすることができます。

しかし、企業が自社のホームページを持つ場合は、独自ドメインが良いでしょう。無料ドメインの場合、運営会社が倒産などしたなら、ただちに使用できなくなる恐れがあるからです。また、見る人が見れば、無料ドメインを使っていることはすぐに分かります。企業の信頼度という点からも独自ドメインが良いかもしれません。

日本の企業の場合、「co.jp」のドメインを取得することが多いようです。当社も同様です。「co.jp」のドメインを取得するためには、登記簿謄本(履歴(現在)事項全部証明書)が必要になります。前もって準備しておくと良いでしょう。

ドメインは、このあとご説明するレンタルサーバーを契約するタイミングでセットで取得することが可能です。はじめてドメインを取得する場合は、この方法が一番簡単でしょう。

また、レンタルサーバーとは別にドメイン管理会社から独自ドメインだけを取得することも可能です。できるだけ費用を抑えたい場合は、こちらの方法のほうが若干安くなることもあります。

いずれにしても、独自ドメインは取得時と毎年の更新時に費用がかかります。おおむね年間数百円から高くても数千円程度でしょう。

すでに、独自ドメインをお持ちでメールアドレスなどに使っておられる場合は、そのドメイン上にホームページを公開することも可能です。

 

 

レンタルサーバーの契約

ホームページを一般公開するためには、ウェブサーバーを準備する必要があります。自社でサーバーを準備することもできますが、後々のメンテナンスのことなどを考えるとレンタルサーバーを借りることをお勧めします。

レンタルサーバーは、おおむね月額1,000円前後で借りることができます。もっと安い(月額500円以下)レンタルサーバーもあります。サイトの規模などに合わせて選択することができるでしょう。

レンタルサーバーにもいろいろな種類があります。共有サーバ、VPS、専用サーバなどがあります。一番手軽に始めることができるのは共有サーバです。最初はここからで良いでしょう。

小規模事業者であれば、メールとホームページを合せて10ギガ程度の容量で十分だと思います。

その他のスペックとしては、データの自動バックアップと復元が簡単にできること、無料SSLが使えることなどを確認しておくと良いでしょう。

レンタルサーバによっては、最初に決めたプランを簡単には変えることができないものがあります。簡単にプラン変更ができるレンタルサーバを選ぶなら、後々サイト規模が大きくなってきたときに便利です。

 

 

公開とグーグルへの登録

これで必要なものが揃いました。最後にHTMLファイルや画像といったデータをサーバにアップロードしたらホームページを公することができます。

ところが、公開しただけでは、グーグルで検索しても検索結果に表示されることはありません。グーグルに新しく公開したホームページの存在を知らせる必要があります。グーグルへの登録方法については、下記の記事にまとめています。

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まとめ

企業が集客するためにホームページを開設する場合、公開はあくまでもスタートラインです。そのあと、作成したWEBサイトを地道に育ててゆく必要があります。そのあたりのノウハウはまた別の記事にまとめたいと思います。

では、今回はここまでです。

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