GA4の「探索」レポートの使い方解説シリーズ,4回目は「ファネルデータ探索」です。テンプレート使って,目的達成までのプロセスを可視化して分析することができます。
この記事は,
- マーケティングのボトルネックになっているところを見つけたい
- ユーザー数は伸びているのにコンバージョンしない原因を知りたい
といった方々に特に役立つ情報です。
目次
ファネルデータ探索とは?
ユーザーがコンバージョンに至るまでのステップを可視化できるレポートです。
ユニバーサルアナリティクス時代は,「目標達成プロセス」という名称でした。コンバージョンに至るまでのプロセスをいくつかのステップに分け,どこで離脱率が高いのか,どのページがボトルネックになっているのかなどを分析し,改善策を検討するのに役立ちます。データが漏斗(ファネル)の形状のようで,どんどん絞られていくため「ファネルデータ探索」という名称になっています。
ファネルデータ探索の設定方法
方法はかんたんで2ステップです。
- テンプレートの選択
- ステップの設定
テンプレートの選択

テンプレートギャラリーから「ファネルデータ探索」を選択します。
デフォルトの設定

デフォルトでは,「初期起動/初回訪問」→「セッションの開始」→「スクリーンビュー/ページビュー」→「購入」までのステップが設定されて,「内訳」としてデバイスカテゴリごとのデータも表示されています。
基本的に「ステップ」を設定していくことで,レポートが出来上がっていきます。
ステップの設定
当社の場合なら,トップページ閲覧 → お問い合わせページ → お問い合わせ完了 といったステップが考えられます。自社サイトで何を目的とし,どんなことをコンバージョンとして設定しているかによって変わってくる部分ですね。ECサイトなら,商品ページ → 商品詳細ページ→ 商品カートページ→購入 のようなプロセスが考えられると思います。
不要なステップを×で削除しておく

デフォルトでステップに設定されていても,自社のプロセスとして不要なものは削除しておきましょう。マウスホバーすると右側に×が出るのでクリックして削除します。
ステップの設定方法

ステップの右端に出ているえんぴつ(編集)マークをクリックします。

「ファネルのステップの編集」が開きます。
ステップ名の設定
それぞれのステップにステップ名が設定できます。分かりやすいものなら何でもOKです。今回ステップ1は「トップページ」にしてみました。
新しい条件を追加
ここでステップの条件設定をしていきます。クリックします。

トップページを設定したいので,「ページ/スクリーン」>「ページロケーション」を選択します。「ページロケーション」,つまりページの場所=URLのことですね。

次に「+フィルタを追加」をクリックします。

「条件」として,上段に「完全一致」を,下段にトップページのURLを設定します。最後に「適用」をクリックしてください。

これでステップ1の設定ができました。「ステップを追加」をクリックします。
ステップを追加

ステップの設定方法は同じです。
ステップ2は,「お問い合わせページ」というステップ名にしました。条件は,「ページロケーション」で問い合わせページのURLを「含む」で設定しています。最後に「適用」です。

ステップ3は,「お問い合わせ完了」として,お問い合わせ完了ページのURLを設定しました。
ここまでできたら,右上に出ている「適用」をクリックして完成です。
ファネルデータ探索レポート

トップページや問い合わせページでの「放棄率」やその数を確認できます。
トップページ→お問い合わせページまでは20.8%のユーザーが遷移していること,お問い合わせページ→問い合わせ完了までは50%のユーザーが到達していることが分かりますね。

レポート部分にマウスホバーしてみると,画像のような表示なります。より視覚的にデータを確認できます。
それぞれのステップで設定したページに,実際に到達したユーザー数が分かりますね。

「内訳」の部分に「デバイス カテゴリ」がデフォルトで設定されています。そのため,表示エリア下部の表には,デバイスカテゴリ別のデータも表示されています。
「データ探索名」でこのレポートの名前を設定きます。その下の部分では,データの取得期間を設定できます。画像では「過去90日間」になっています。
ステップの条件の追加
ステップ1に条件を追加することも可能です。すでに設定した条件「かつ」~という条件です。ステップ1の下部にある「AND」をクリックします。
ここでは,使用したブラウザを条件に加えてみましょう。「プラットフォーム/デバイス」>「ブラウザ」を選択します。
「Chrome」を「含む」に設定します。
さらに「または」(つまりor条件)で「Edge」も追加してみました。
こうすることで,トップページに訪れたユーザー,「かつ」ブラウザのChrome「または」Edgeを介して閲覧したユーザーに絞り込むことができます。
ステップとステップの間の設定
ステップとステップの間には,「次の間接的ステップ」と表示されたグレーの部分があります。
間接的と直接的

▼をクリックすると,2つの選択肢が表示されます。デフォルトは「間接的」です。
次の間接的ステップ
ステップ間にどこかのページを閲覧していても,次のステップへ遷移した数をカウントしている
次の直接的ステップ
ステップ間にどこかのページを閲覧していたら,次のステップへのカウントに含まれない
ここでも条件を絞ることができます。
時間の制約

時計マークをクリックすると「時間の制約」が表示されます。
次のステップに進むまでにかかった時間で切り分けられるようになっています。例えば,3分と設定してトグルスイッチをONにした場合,3分以内で次のステップに遷移した数だけがカウントされます。
こういった細かな設定もできるんですね。
セグメントを使った詳細分析
他にも,セグメントを設定できます。「変数」エリアで登録し「設定」エリアに設定します。これを使えば, 性別,年齢などのユーザー属性ごとのデータを確認することも可能です。
まとめ
いかがでしたか。今回は,「探索」レポートの使い方解説シリーズ4回目「ファネルデータ探索」の使い方でした。
基本的にはステップを設定していくだけなのでかんたんですよね。条件追加でさらに詳細なレポートも作成できます。便利ですね。
では,次回もお楽しみに!